さて、今回から夏の星座について網羅的に学んでいきましょう。
というわけで、まずは夏の星座の中でも特に重要な「夏の大三角」からいってみましょう!
夏の大三角とは?
日本では、夏に夜空を見上げてみると、他の星々に比べて特に光輝く星をすぐに3つ見つけることができます。

この3つの星を直線で学ぶと、もちろん三角形になりますよね。

夏の夜空で見つけることのできるこの大きな三角形のことを、「夏の大三角」と呼びます。
夏の大三角を構成する星と星座
さて、この3つの星ですが、具体的には何という名前の星なのでしょう?
先ほどの写真に「星の名前」や「星座名」を書き込むと、以下のようになります↓

ご覧のように、夏の大三角は以下の3つの星で構成されていることが分かります。
【夏の大三角を構成する星】
- ベガ(こと座)
- デネブ(はくちょう座)
- アルタイル(わし座)
すなわち、「こと座のベガ、はくちょう座のデネブ、わし座のアルタイルを結んでできる三角形」のことを「夏の大三角」というわけです。
この3つの星と、それぞれの星が属する星座名は必ず覚えておきましょう。
知性を深めるための「夏の大三角」豆知識/雑学
「デネブ」(はくちょう座)の意味
「デネブ」は、アラビア語で「めんどり(メスの鳥)の尾」を意味する言葉に由来しています。実際、上の写真を見てみると、デネブははくちょう座の尾の位置にありますよね。
「アルタイル」(わし座)の意味
「アルタイル」は、アラビア語で「飛ぶワシ」を意味する言葉に由来しています。
「ベガ」(こと座)の意味
「ベガ」は、アラビア語で「地面に降りたワシ」もしくは「急降下するワシ」を意味する言葉に由来しています。
こと座なのに「なんでワシ?」と思う方も多いでしょう。
これは、かつてのアラビアでは、現在アルタイルと呼ばれている星とベガと呼ばれている星を対として考えており、アルタイルの方を「飛んでいるワシ」、ベガの方を「飛んでいないワシ」と捉えていたことの名残です。
いずれ北極星となる「デネブ」と「ベガ」
天の北極(地軸の北側の先)に最も近い星のことを「北極星」と呼びますが、実はこの北極星、時代によって変遷しています。つまり、「今、理科で学んでいる北極星」と呼ばれている星も、未来には北極星ではなくなり、別の星が北極星となるわけです。
そして今回学んでいる夏の大三角を構成する3つの星のうち、「はくちょう座のデネブ」と「こと座のベガ」は将来北極星になることが分かっています。「将来」といっても近い将来ではなく、
- はくちょう座のデネブは西暦10200年頃
- こと座のベガは西暦13500年頃
に北極星になります。
「夏の大三角」を網羅的に学ぶための一問一答
(追って更新します)
「夏の大三角」に関する中学受験入試問題
ここでは、中学受験において実際に出題された「夏の大三角」に関する問題を見ていきましょう。
(こちらも追って更新します。)